2017。漫画海賊版の話
2017年9月に
発売直前の漫画をスキャニングして、ネットへのアップの『ネタバレサイト』の
海賊版のサイトでの、初の逮捕者が出ました。
2016年7月から2017年の9月まで発売前のジャンプの『ワンピース』等のスキャニングデータをアップして
稼いだ広告費は3億円以上になるそうです。
2017春の漫画海賊版のサイトでは、閉鎖までの一ヶ月で
出版社の被害額はなんと約100億円でした!
日本政府は2017年決定の知的財産推進計画で「知財教育の推進」を進めています。
PDF「知的財産推進計画2017」 概要
■海外の、最近の海賊版事情も少し覗いてみましょう。
『海賊版天国のタイで手応え? 正規品販売店が黒字達成』
『「アニメイトJMAバンコク店」
出版大手のKADOKAWA、講談社、集英社、小学館とアニメ関連商品販売大手「アニメイト」の5社が共同で出店した正規品販売店。
「アニメイトJMAバンコク店」では1年間で会員が約3万5千人に上り、1人当たりの月間平均購入額は1530円(漫画5~7冊程度に相当)。売り上げ1位はタイ語版の小説「君の名は。」で1千冊以上が売れ、同名の漫画もほぼ同程度売れたという。』
■『中国のマンガ・アニメ愛好家は2億人超、日本作品をスマホで観賞=「人口減日本の救世主に」―日中企業が会見、「海賊版」激減の理由明かす』
「以前は海賊版に悩まされたが、課金された正規版をスマホで読む人が急増。電子決済が後押ししている」
集英社の足立課長は「中国ではネット環境が日本より整っており、若者はネットを通じて漫画を楽しんでいる」
中国では、電子決済システムの普及で、正式なライセンスのある作品のネットでの購入が進んでいるようです。
■遠藤誉 (著)『中国動漫新人類』は
中国の海賊版の広がりと、中国で正規バージョンが買われて行く様子を書いた本ですが、文化推移のダイナミズム溢れる本で、とても面白くオススメです。
■2017/3『国内コミック市場0.4%増の4454億円 デジタル急伸で前年並み維持』
『2016年は、マンガ単行本の売上が7.4%減の1947億円、マンガ雑誌の売上が12.9%減の1016億円と紙全体では9.3%減と引き続き落ち込んだ。しかし、デジタルマンガの市場が急伸、27.5%増の1491億円となった。紙の落ち込みをデジタルの成長で補ったかたちである。』
2017/3 漫画市場の実態と展望